コロイド

コロイド溶液

 直径109~106m程度の粒子をコロイド粒子といい、正または負の電気を帯びている。コロイド粒子が分散している溶液をコロイド溶液またはゾルという。ゼラチンや寒天のように流動性を失い、半固体状になった状態のものをゲルという。

コロイド溶液の性質

チンダル現象…コロイド溶液に強い光線を当て、側面から見ると光の通路が輝いてみえる現象。これはコロイド粒子が光を散乱するために起こる。

ブラウン運動…コロイド溶液を限外顕微鏡で観察すると、コロイド粒子の不規則な運動が見える現象。これは分散媒分子(水)がコロイド粒子に衝突するために起こる。

電気泳動…コロイド溶液に電極を入れて直流電圧をかけると、コロイド粒子が帯電している電荷と反対符号の電極に移動する現象。

吸着…個体の表面に他の物質が吸いつけられる現象。

〈例〉活性炭やシリカゲルなどの多孔質のゲルは吸着作用が強い(乾燥、脱色、脱臭に利用)。

透析

セロハン膜のような半透膜を利用して、コロイド粒子とそれより小さな分子やイオンを分離する操作。透析によりコロイド溶液を精製することができる。
〈例〉塩化鉄(Ⅲ)水溶液を沸騰水に加えてつくった水酸化鉄(Ⅲ)のコロイド溶液をセロハン袋で透析すると、HやClが袋の外に出る。

疎水コロイドと親水コロイド

疎水コロイド…水との親和力が小さく、水和しにくいコロイド。(無機物質が多い)

 少量の電解質を加えると沈殿する。この現象を凝析という。
〈例〉水酸化鉄(Ⅲ)のコロイド、硫黄コロイド、泥水、金コロイドなど。

親水コロイド…水と親和性が高く、多数の水分子との間で水和しているコロイド。(有機化合物が多い)
多量の電解質を加えると、コロイド粒子から水分子が引き離され沈殿する。この現象を塩析という。
〈例〉デンプンや卵白・ゼラチンなどの分子コロイド溶液、セッケンなどの会合コロイド

凝析と塩析は異種の電気をもつ価数の大きいイオンほど効果は大きい。効果は価数の6乗に比例する。

保護コロイド

疎水コロイドに少量の親水コロイドを加えると、疎水コロイド粒子は親水コロイド粒子に取り囲まれ、凝析しにくくなる。この親水コロイドを保護コロイドという。〈例〉墨汁に加える膠(にかわ)、絵の具に加えるアラビアゴムなど。

【問題1】コロイド溶液の性質として正しいものはどれか。

【問題2】コロイド粒子に電場をかけたとき、粒子が電極に向かって移動する現象を何というか。