ヘスの法則と結合エネルギー
ヘスの法則
反応の最初と最後の状態が定まれば、反応の経路にかかわらず、出入りする熱量の総和は一定。
〈例〉水素の燃焼で水蒸気を生じる反応

例題
C+O2→CO2 ⊿H=-394kJ
H2+ O2→H2O ⊿H=-286kJ
C+2H2→CH4 ⊿H=-74.5kJ である。
CH4の燃焼エンタルピーを求めよ。
〈解説〉
燃焼エンタルピーを求める反応式は自分で作らないといけない。
CH4+2O2 → CO2+2H2O ⊿H = QkJ
反応エンタルピーを求めるにはここからがポイント。
条件の式を利用しながら解いていく。
① 条件式とQを求める反応式をそれぞれ並べて書く。
② Qを求める反応式のQの下に、以下のルール③~⑤に基づいて数値を記入する。
③ 左辺と右辺の関係であれば反応熱の符号を逆にする。
④ 求める反応式の係数に合わせる。
⑤ 複数の条件式にまたがっている場合は後回し。最後に係数確認。
⑥ Qの下の数値をすべて合計して値を求める。

結合エネルギー
気体状態の分子内の共有結合を切断して原子にするために必要なエネルギー。その値は、結合6.0×1023個あたりのエネルギー〔kJ/mol〕で表される。
| 結合 | 結合 エネルギー | 結合 | 結合 エネルギー | 結合 | 結合 エネルギー |
| H─H | 436 | H─F | 570 | H─N | 390(NH3) |
| Cl─Cl | 243 | H─Cl | 432 | C─H | 415(CH4) |
| Br─Br | 194 | H─Br | 366 | H─O | 463(H2O) |
| I─I | 151 | H─I | 299 | O=O | 498 |
反応エンタルピーと結合エネルギー
結合エネルギーの値から、反応熱が求められる。
〈例〉水素と塩素から塩化水素が生じるときの反応エンタルピーを求める。
エネルギー図より、
⊿H =(反応物の結合エネルギーの総和)-(生成物の結合エネルギーの総和)
⊿H ={(H─H)+(Cl─Cl)}-{(H─Cl)×2}
=(436+243)-(432×2)
=-185〔kJ〕

【問題1】ヘスの法則に関する記述として正しいものはどれか。
【問題2】次の熱化学方程式が与えられているとき、C + O2 → CO2 の反応エンタルピーとして正しいものはどれか。
C + 1/2O2 → CO ΔH = -111 kJ
CO + 1/2O2 → CO2 ΔH = -283 kJ


