機能性高分子とゴム

機能性高分子化合物

イオン交換樹脂

陽イオン交換樹脂

スチレンp‐ジビニルベンゼンを共重合させると、三次元網目構造をもつ樹脂ができる。この樹脂を濃硫酸でスルホン化すると、陽イオン交換樹脂が得られる。

陽イオン交換樹脂にNaなどの陽イオンを含む水溶液を加えると、スルホ基は電離によりHを生じ、スルホ基には水溶液中の陽イオンが結合する。

この陽イオン交換反応は可逆反応であるため、陽イオン交換樹脂を使用後、多量の希酸を加えれば、使用前の状態に再生できる。

陰イオン交換樹脂

分子中にアルキルアンモニウムイオン‐NR3(OH)を含む樹脂にClなどの陰イオンを含む水溶液を加えると、樹脂中の水酸化物イオンと水溶液中の陰イオンが交換される。このような樹脂を陰イオン交換樹脂という。

この陰イオン交換反応は可逆反応であるため、陰イオン交換樹脂を使用後、水酸化ナトリウム水溶液を加えれば、使用前の状態に再生できる。

高吸水性樹脂

ポリアクリル酸ナトリウムは水に溶解せず多量の水を吸収してふくらむ。紙おむつ、生理用品、土壌保水材などに利用。

ゴム

天然ゴム

ゴムの木の樹皮に傷をつけると、ラテックスと呼ばれる白い樹液が得られる。ラテックスに酢酸などを加えて凝固させたものを生ゴムという。
イソプレンが重合した構造を持ち、イソプレン単位ごとに1個のシス型の二重結合がある。

生ゴムに硫黄を数%加え加熱すると、弾性や機械的強度に優れたゴム(弾性ゴム)が得られる。この操作を加硫という。加硫によってゴムの性質が改善されるのは、ポリイソプレン分子中の二重結合に硫黄原子が結合して橋かけ構造(架橋構造)が形成されるからである。

また、生ゴムに30~40%程度の硫黄を加え加硫するとエボナイトとよばれる黒色の弾性のない硬い物質が得られる。

合成ゴム

付加重合による合成ゴム
イソプレンやイソプレンに似た構造をもつ化合物を付加重合させると合成ゴムが得られる。

ブタジエンゴム(BR)

クロロプレンゴム(CR)

共重合による合成ゴム
ブタジエンにスチレンやアクリロニトリルを混合し、共重合させると耐油性、耐熱性などに優れた合成ゴムをつくることができる。

スチレン‐ブタジエンゴム(SBR)

アクリロニトリル‐ブタジエンゴム(NBR)

シリコーンゴム
ジクロロジメチルシランまたはトリクロロメチルシランを加水分解し得られるシラノール分子を縮合するとシリコーン樹脂が得られる。

シリコーン樹脂のCH3基の一部をCH2=CH基で置き換えると、加硫が容易になりゴム弾性をもつようになる。このようなゴムをシリコーンゴムという。

【問題1】陽イオン交換樹脂に関する記述として正しいものはどれか。

【問題2】加硫に関する説明として正しいものはどれか。