酸と塩基

酸・塩基の定義

アレニウスの定義

塩基
水溶液中で電離してオキソニウムイオン*H3Oを生じる物質水溶液中で電離して、水酸化物イオンOHを生じる物質
〈例〉HCl+H2O ⇄ H3O+Cl〈例〉Na OH ⇄ Na+OH

*一般にと略記して、水素イオンということが多い。

ブレンステッドの定義

塩基
反応する相手に陽子Hを与える物質反応する相手から陽子Hを受け取る物質
〈例〉HCl + H2O ⇄ H3O+Cl (酸)HClNH3+ H2O ⇄ NH4+OH   (塩基)NH3

酸・塩基の価数

酸の価数…酸1分子が放出できるHの数

塩基の価数…塩基1単位が放出できるOHの数(受け取ることのできるHの数)

価数酸の例塩基の例
1価塩化水素HCl、硝酸HNO3、 酢酸CH3COOH水酸化ナトリウムNaOH、 水酸化カリウムKOH、 アンモニアNH3
2価硫酸H2SO4、硫化水素H2S、 シュウ酸(COOH)2水酸化カルシウムCa(OH)2、 水酸化バリウムBa(OH)2
3価リン酸H3PO4水酸化鉄(Ⅲ)Fe(OH)3

【注】多価(価数が2価以上)の酸や塩基は、多段階に電離する。

 〈例〉H3PO4 ⇄ H+H2PO4

    H2PO4- ⇄ H+HPO42

    HPO42- ⇄ H+PO43

酸・塩基の強弱

水素イオン濃度

酸(HA)や塩基(BOH)などを水中に添加すると

 HA → H+ + A

 BOH → B+ + OH

のように一部が分かれる。このことを電離という。

さらに、電離のしやすさによって強いものと弱いものに分けられる。

強いものとは HCl→H+Cl のように加えた量のほぼ100%が電離するものである。

弱いものとは CH3COOH⇄CH3COO+H のように加えたものの2%以下くらいしか電離しないものである。

電離度α

電離している割合のことで、0<α≦1(α=1のときを完全電離という)

 電離度α=$\displaystyle \frac{電離した電解質の物質量}{溶かした電解質の物質量}$

電離度の大小

αが大きいもの…強酸(強塩基)

αが小さいもの…弱酸(弱塩基)

強酸HCl、 H2SO4 、HNO3強塩基かなりバカ」と覚える
KOH、NaOH、LiOH、Ba(OH)2、Ca(OH)2
弱酸CH3COOH 、H2CO3弱塩基NH3 、Cu(OH)2 、Al(OH)3


【問題1】アレニウスの定義による酸はどれか。

【問題2】弱酸はどれか。